こんにちは、執事です。
今回は、グランテックGR-24のハンドルを、収納するときに90°回せるようにしたお話。
このGR-24、以前にブロンプトンのフロントキャリアブロックを色々な自転車に取り付けていた時にも出てきた車体です。
せっかくなら前かごも使いたいんですが、そうするとハンドルの高さが足りない。
かといって、長いステムに交換するだけだと、折り畳んだ時にハンドルが横に出っ張ります。
じゃあ、長いスレッドステムを使いつつ、純正グランテックのようにハンドルを90°回せるようにしてみよう、というわけです。
GR-24で前かごを使うには、長いステムが必要
キャリアブロックで前かごを付けると、かごはヘッドチューブ側に固定されます。
ハンドルを切ってもかごは一緒に動かないので、高さが足りないとハンドルやブレーキレバーがかごに当たるんですよね。
自分がやりたかったのは、
- GR-24でフロントキャリアブロックを使うこと
- ハンドルを切っても前かごに当たらないこと
- そして純正のようにハンドルを回して薄く畳めること
この3つです。
アヘッド式なら、ハンドルを90°回して収納できるステムが市販されていますが、自分が見つけたものは結構いいお値段でした。
それに、GR-24で前かごを使うなら、アヘッド式に変換した上でかなり高さを出す必要があります。
自分が探した範囲だと、スレッドアヘッド変換コラムは150mmくらいのものは見つかるんですが、欲しかった300mm級の長さのものは見つかりませんでした。
グランテックの純正品でも、自分が欲しい長さの203用ステムは見つからず…ってまぁ、中古で出るのを待つのも現実的じゃないですしね。
で、長いスレッドステムそのものならあったので、今回はこれを使います。

形は普通のスレッドステムですが、引き上げボルトだけで290mm近くあります。
上からボルトを締めると、先端の斜めのウスが引き上がってフォークのコラム内で固定されるタイプです。

この上に見えている六角穴付きボルトを、手で回せるレバー付きのものに作り替えます。
M8の全ねじとクランプレバーで引き上げボルトを作る

用意したのは、M8のめねじが切ってあるクランプレバー、ステンレス製のM8全ねじ、それとねじロックの3つ。
全ねじはホームセンターで売っていた一番長いM8×285mmを使いました。
加工後の組み合わせではこれでちょうど良かったです。
下に載せているのは、ネットで見つけた300mmのものです。
ねじロックは、以前に執事プトンのリアヒンジのピボット部のボルトに使ったロックタイト222を流用しました。今回はレバーと全ねじをつなぐところに使っています。

上が元のボルトで、下が全ねじにレバーを取り付けたものです。


締めた後からレバーの向きだけ変えられる


このレバー、締め終わった後でも向きだけ変えられます。
中央の頭を親指で押さえながらレバーを引き上げると、かみ合いが外れてレバーだけが回ります。
好きな向きで手を離せば、そこでまたかみ合います。
締めたねじはそのままで、レバーだけをステムに沿う向きへ戻せちゃうんです。
締め切った位置でレバーが自分の方や真横を向いていても、出っ張りを避けられるのが素晴らしい。
レバーがステムに当たり、ボルト穴の入口を削ることに

仮組みまでは順調だったんですが、いざ取り付けてみると、レバーの根元がステムの上に当たって奥まで入りませんでした。
その分だけねじの届く長さが足りない上に、締めていくとレバーが押し上げられて、さっきの空回りする機能が働いてしまいました。
元のくぼみはM8ボルトの首まわりが収まる大きさで、レバーの根元はそれより太かった為。

そこで、手持ちのリューターに金属切削用のビットを付けて、ステム上部のくぼみを広げました。


ここまで削って、ようやくレバーの根元が収まるようになりました。
ところが、今度はレバーを回す途中でレバー側がステムに当たるという……。

結局、当たるところはレバー側も削りました。
レバー付きのボルトに替えるだけのつもりだったんですが、思ったより手間がかかりました。
ハンドルを90°回すと、折り畳んだ時の幅が小さくなる


GR-24に取り付けて、ハンドルを90°回してみました。
収納するときはレバーでステムの固定を緩めて、ハンドルを車体と平行になる向きに回します。


取り付けた状態でも、こんな感じでレバーの向きを変えられます。
ねじを締めたところからレバーだけ引き上げて回すと、ステムに沿わせておけます。

左が今回のGR-24で、右がGR-27です。
2台並べて見ると、ハンドルが横に張り出さず、かなり薄く畳めているのがわかります。

前かごを付けた状態でも、この高さならハンドルを切った時にハンドルやブレーキレバーがかごに当たりません。
かごを使う時の高さを確保しつつ、畳んだ時の収まりも欲しかったので、狙いどおりの形になりました。
スペーサーでレバーを浮かせれば、削る手間を減らせるかも
やってみて思ったのが、最初から300mmの全ねじを用意して、レバーとステムの間にスペーサーを入れる方法。
レバーが当たる高さを避けられれば、今回みたいにステムとレバーの両方を削らずに済むかもしれません。
自分は道具があったので力技になっちゃったんですが、削る作業が一番大変でした。
自分が考えたのは、軸方向にレバーを持ち上げる方法。
上の商品の10mmは外径で、持ち上がる高さにあたる軸方向の長さは6mm。
スペーサーを使う方は自分では試していないので、必要な高さや座面の収まり、ウスにねじが掛かる長さは現物で確認が必要です。
アヘッド式で90°回転ステムを使うなら、コラムまわりの構造を確認してください
今回のスレッド式では、上のボルトでウスを引き上げてステムを固定しています。
一般的なアヘッド式では、トップキャップのボルトはヘッドセットのガタを取るためのもので、ステムをコラムに固定するのは側面のクランプボルトです。
ですので、トップボルトを今回のレバーと全ねじに替えるだけでは、収納用の90°回転機能は追加できません。
アヘッド式で回転機構付きのステムを選ぶ場合は、コラムとハンドルの径に加えて、トップキャップの裏側の形状、コラム内の固定部品や上端の出っ張り、ステムのクランプ部の高さも確認しておいた方が良いです。
例えば、ステムの高さが変わるとコラムがクランプ部の上側まで十分に届くかが変わりますし、キャップの形が合わないとヘッドのガタが取れる前に当たってしまうことがあります。
専用品を使う車体もあるので、メーカーの適合と指定トルクも確認してください。
このあたりの組み合わせの違いは、こちらの記事が写真付きでわかりやすいです。
ただ、スレッドーアヘッド変換コラムを使ってアヘッド化した車両であればトップキャップで締めるタイプになるので、ちょっと古めのお気に入りの車体とかには使えると思います。
キャリアブロックと同じ穴ピッチの金具を、前かごにも使ってみた

ちなみに、前かごの取り付け部分を寄って撮るとこんな感じです。
前にサドルレールへキャリアブロックを付けた時、19FI-3のステン金具の穴がキャリアブロックの穴と合うので、
「同じ穴ピッチで形状が違う金具を組み合わせれば、もっと色々な事ができるかもしれません」
と書いていました。
今回の取り付けは、まさにそれを生かしたもの。
キャリアブロックに合う穴ピッチで、今度はヘッドチューブ側に取り付けやすい形の金具を組み合わせました。同じキャリアブロックでも、取り付けたい場所に合わせて金具の形を選べるのは面白いところですね。
まとめ
グランテックGR-24でフロントキャリアブロックを使いたい。
ハンドルを切っても前かごに当てたくない。
でも、グランテックらしく薄く畳みたい。
そんなワガママセットを実現するために、長いスレッドステムの引き上げボルトをレバー式にしてみました。
手持ちの道具と部品を使えたので、新たに用意する部品は少なく済みましたが、レバーの干渉をなくすところは予想以上に手がかかりました。
自分の場合は前かごがきっかけでしたが、収納時にハンドルが横に出るのが気になる人にも、この向きに回すとどれくらい収まりが良くなるか、畳んだ写真が参考になればと思います。













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